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『AGAIN~再び~』

...2009/02/24 01:55...

あれから数ヶ月が過ぎた。
私は相変わらず忙しく騒がしい毎日を過ごしている。
時々、あの時の彼を思い出さなくもなかったが、
あれからの私はたった一日の出来事を悠長に味わってる暇がなかったのだ。







私は転職したばかり。
覚えなきゃいけないことは山ほどあった。
この数ヶ月、毎日がホントに矢のように過ぎていっている。

平日はもちろん仕事に追われ、家にはただ寝にだけ帰っているようなものだ。
そして休日は休日で、平日覚えきれなかった仕事をもう一度復習してみる。
一度にひとつのことしかできない不器用な私の頭は、もうパニクって悲鳴をあげていた。
仕事の合間にホッと一息ついて、高層ビルにある会社の窓から

あの時と同じような真っ青な空を見る時に、彼の端正な顔を思い浮かべるくらいだった。
でもそんな時、不思議と元気が出てきて、「よ~し、頑張ろう!!」と思えるのだ。
それがなぜかは自分でもわからないのだけれど・・・。




久しぶりに何もする事のない、ある日曜日。

「今日は一日中寝て過ごしてやる!!」といきまいていたのだが、
やはり昼前には目が覚めてしまって、再び眠ることはできなかった。
昼過ぎまではベッドの中でグダグダしていたのだが、
逆に体がキシむような気がして、思い切って跳ね起きた。

「どうしよう?することも、行く所もないなぁ・・・」

ふと思い立って、数人の友達に連絡してみるも、見事に惨敗。
みんな、デートや他の友達との約束で
「今日は無理、ごめんね」という返事が返ってきた。

「あぁ、せっかくの休みなのに・・・つまんない!!」

そうしてベッドの上にバタンと倒れ込んだ時、窓から真っ青な空が見えた。

「いい天気だなぁ・・・ん?あっっ!そうだ!!」

2時間後、私はあの時の公園にいた。
別に彼に会いたかったわけではない。
いや、まったく会いたくなかったといえば嘘になるのかもしれないが、

それよりもあの時の清々しい気持ちをもう一度味わいたくなったのだ。

公園はあの日よりもたくさんの人達で賑わっていた。

「そうか・・・今日は日曜日だもんね」

ゆっくりと歩きながらあの日の事を思い出していた。

「あの日ここに来た時、私クタクタだったんだよね・・・フフ♪」

一人、思い出し笑いをしてると、誰かにぶつかった。

「ごめんなさい!!」

ふと顔をあげると、そこには見覚えのある顔が・・・。

「またお前か?!よくぶつかるヤツだなぁ。」

私は驚いて、自分の眼を疑った。

「ええ~~~~っっ?!」

それはあの時の彼だった。
私の目の前で仁王立ちしてこっちを見つめている・・・いや、睨んでいる。

「ええ?!じゃない!!前向いて歩けよ!前!!」
「ご、ごめんなさい・・・」
「プッ!・・・ハハハ・・・アハハハ!!」

またしてもあの豪快な大爆笑だ。
もう!なんなの?!怒ったり、笑ったり・・・!!

「お前まだ周りに迷惑かけて回ってるのかよ?・・・ハハハ!!!」
「え???」

一瞬、何のことか分からず目が点になってしまったが、あの日彼に言われた事を思い出し、

そして彼の笑い声につられて、私も笑い出していた。

ひとしきり二人で笑った後、彼が私に尋ねてきた。

「今日はここで何してるんだ?どっかに行こうとして、また迷ったのか?」
「いえ、今日はお休みなんです。でも友達もみんな予定が入ってて・・・。
行くとこもなかったので、ここを思い出して来てみました。」
「なんだ、振られちゃったのか?!ククク・・・」

どうやらこの人は笑い上戸らしい。
きっと感情がそのまま出てしまうタイプなのだろう。
怒ったり笑ったり忙しい人だ。

「そんなんじゃありません!!そんなんじゃないんだけど・・・」

ムッとして言い返そうかと思ったが、
当たってるだけにそれ以上は言葉が出てこなかった。

「ま、いいや。・・・暇なら一緒に来るか?これから撮影に行くんだけど・・・」


撮影??


ふと彼の手を見ると、カメラが握られていた。
そういえばあの日もカメラを握っていたんだっけ?
結局私が邪魔しちゃったんだけど・・・。

どうしようか迷ったが、別に何をする当てもない休日。
彼がどんな風景、どんなものを被写体に選ぶのか、少し興味が湧いてきた。

「じゃあ、ちょっとだけ・・・」

そう言った私に、少し意地悪そうな顔で二ッと笑って歩き出した彼の後を
ついて行く事にした。

彼は実にいろんなものを撮った。

談笑している老人達、
仲よさそうにシートの上でくつろぐ親子連れ、
ボールを追いかけて走り回る子供達、
風に揺れる青々とした木々、
きっと子供達が忘れていっただろうキラキラ光るビー玉、
噴水の水しぶき、
フリスビーを追いかける犬・・・。

彼と一緒に歩いていると、こんなに世界ってキレイだったんだと思い出させられる。
いつも忙しさに追われて、存在している事も忘れてしまっているもの達まで、
キラキラと輝いて見えるのだ。


まるで魔法にかかったみたいだった。


ふと、彼の覗いているファインダーの中からはこの世界がどんな風に見えるのか、
覗いてみたい衝動に駆られた。


何が彼をそんなに夢中にさせるのだろう?


彼はいつしかそこに昔からいたように、風景に溶け込んでいる。
私はその横顔を見つめていた。
この間は私自身余裕もなくて、こんなにじっくり見ることはできなかった。


・・・きれいな顔してるとは思ってたけど、ホントにきれいだわ。
髪は前もこんなに長かったかしら?真っ黒でまっすぐでツヤツヤしててキレイ。
ん??この人、男の人にしては細くてきれいな指をしてるのね?
でも手は大きい!カメラがすっぽり納まってるもの。
背は180くらいはあるかしら?木のあんなところまで届いてるんだもんね。
あ、楽しそう!子供達と知り合いなの??
アハハ!子供達を追っかけてる♪


しばらく見つめていると、彼と目が合った。
彼がニッコリと微笑む。
でも私は彼を見つめていた事を知られたのが、
なんだか気恥ずかしくてあわてて目を逸らした。



その時、私の後ろの方で小さな子供の泣き声が聞こえた。
振り返ってみると2~3歳ぐらいの子だろうか? 転んで泣いていた。
抱き起こそうと急いで近づいたけども、彼の方がひと足早かった。
子供を抱き起こすと、

「坊主、男の子だろ?泣くな。そうだ、兄ちゃんがいい物をやろう。
ほぉら、これな~~んだ?!」

そう言った彼がポケットの中から取り出したのは、
お菓子のオマケなどについてくる動物の模型のようだった。
初め子供はビックリしたように彼を見ていたのだが、それを見た途端に目が輝き出した。

「うわ~~、ライオンさんだ!!」
「そうだ、よく知ってるな。ライオンは強いから、泣いたりしないんだぞ。
だから坊主も泣くな♪」

そうしてると、その子供の両親がやってきてその子を抱き締めた。
どうやら必死になって探していたようだ。
そして彼に何度もお礼を言うと、
子供は父親に抱かれ、母親に寄り添われて帰って行った。


よかった・・・♪


そう思い、彼を振り返り見た時、私はギョッとした。
微笑んでいると思った彼がとても寂しげな顔をしていたからだ。

なんとも言えないくらい寂しい目だった。

私はこのままでいると彼が泣いてしまうんじゃないかと思った。
何か声をかけようと思うんだけど、何を言っていいのかわからない。

気付くと彼の腕に手をかけていた。
自分でもどうしてこんな行動に出たのかは分からない。
彼は私が腕に触れた瞬間、びっくりした顔で弾かれたようにこちらを見た。

「ご、ごめんなさい・・・」

私はあわてて手を引っ込め、そう言った。
真顔だった彼は、またさっきまでの笑顔に変わり、

「あいつ、可愛かったな。」

と言って微笑んだ。
私は戸惑ったまま、「うん・・・」とだけ答えた。
何か言わなきゃ!!でも彼にかける言葉がみつからない。
私は焦った。
・・・すると彼がいきなり、空を指差して言う。

「ほらっ!!見ろよ!!」


私が空を見上げると、そこにはホントにきれいな飛行機雲・・。
ブルーとオレンジ色のコントラストの中、
金色に光る一本のリボンのようだった。


ホントにきれい・・・。
私、最近こんなことに気付く余裕すらなかったのね。
今日はホントに来てよかった・・・。


そう思いながら私は、しばらくその金色のリボンが、
日が傾くにしたがって微妙に色を変えていく様を眺めていた。




すると突然、私のすぐ側でシャッター音が・・・!!
あわてて目をやると、彼が私にカメラのレンズを向けてシャッターをきっていたのだ。

「やめてよ!!もう!!やめてったら!!!」

逃げ回る私を追いかけて、彼は笑いながらシャッターをきり続けた。
私も子供のように、お腹を抱えて思い切り笑った。
こんなに笑ったのはどれくらいぶりだろう?

そんな私を見ていた彼はふとファインダーから目を離し、
ホッとしたように呟いた。

「よかった・・・」

えっっ?何が? 

「お前この間も、今日来た時も、なんか疲れたような顔してたから・・・」

そんな事考えてくれてたの?
まだ会って間もない私に、そんな心配してくれてたなんて・・・。

確かにここ最近の私は疲れていた。
もちろん仕事の忙しさはあったけれども、
そんな事は好きで始めた仕事だったから堪えなかった。
けれどもやっぱり仕事というのは自分一人ではできないもので、
仕事の内容を把握してやっていくのが精一杯の私は、
いきなりたくさんの人と折り合っていくのに少し疲れていたのだ。
社内の噂、確執、派閥など、私が聞きたくなくても耳に入ってくる。
でも入社したての私は、意見を言う事もできないし、
だからといってその渦の中に入っていくのはハッキリいってイヤだった。
とにかく私の頭の中は仕事の事でMAXだったのだ。

毎朝起きる度に、

「会社で集中して仕事だけをできればどんなにいいか・・・
もう今日は行きたくないな・・・」

とベッドの中で思っていた。
それでも自分で決めた道だからと、
重い体を無理矢理引っ張り起こして休まずに通っていたのだ。
でもそんな日々を重ねていくにしたがって、
だんだんと自分の心が枯れていくような気がしていた。

でもそんな事、微塵も知らないアカの他人の彼にもわかってしまうほど、
私は疲れた顔をしてたのだろうか?

この数ヶ月の事を思い返していると、私はなぜだか自然に涙ぐんでいた。
私はそれを彼に見られないように、そっぽを向く。
すると私の肩に、ふと何か暖かい重みを感じた。
彼の手だ。
そして空を指差して彼が言う。

「見てみろよ。さっきまであんなにキレイに見えていた飛行機雲が消えて行く。
でもな、あんなに儚いものにでも人間は感動できるんだ。
そしてそれはその人の心の中に残って、絶対に消えない。
例え今は忘れてしまっていても、ちゃんと辛い時や苦しい時に思い出せるんだ。
きっとどんな人でもそんな景色を持っている。
それが思い出せたら、また頑張れるっていう風景がね。
だから俺はシャッターをきり続けるんだ、それを形として残しておくために・・・。
お前にもきっとあるはずだ。
今は忘れてしまっているか、まだ出逢ってないだけ。
いつかきっとわかるよ・・・」

彼はそう言って私の頭を撫でた。
優しい手だ。
その彼のぶっきらぼうな手から優しさが浸みてくるようで、
私は声を出さないように泣いた。
きっとこんなに泣いたのも何年かぶりだ。
でも気持ちはやっぱりあの日のように清々しいもので一杯になった。


これも彼のかけた魔法だったのか・・・。


とにかくこれが、彼と私の二度目の出逢いだった。



夕暮れ時独特のコントラストをかもし出していた空は、

いつしか、ブルー一色の星空へと変わっていっていた。



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