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『 Back t Back 』 ~ scene 2 ~

...2009/05/16 23:36...


~ scene 2 ~




あの次の日から私は、いつもと同じ変わり映えしない毎日を送っていた。
日々の暮らしの中で求めるものなど何もない。
もしあるとしたなら、



「何事もなく無事に一日を終えること」

「誰も私に関心を示さないこと」



ただそれだけだ。








仕事を終えての帰り道。
見上げた空は厚い雲に覆われ、グレーの幕が降りていた。 



空を仰ぎ見る時、そこに月が見えないとホッとする。



空に月があると、なんだか見張られているような気分になる。
いつでもどこにいても、見られているような気になって息苦しくなる。



「どっかに行っちゃえ。 ついて来るな。」



そう呟きながら、つい舌打ちをする。
でも今夜は安心して家路につけそう。







「疲れたな~。」



今日は会社のお得意さん周りで、上司に付き添いあちこちの企業を周って歩いた。
普段できるだけ人と接触しないように生きてる私にとって、
こんなにたくさんの人と会う事は、いつもの倍以上の労力を使う仕事となる。



その上、企業周りのお供に私を選んだ上司というのが、
社内でも注目の憧れの的とあって、
あちらこちらから妬みの視線を浴びせられ、
嫌味の言葉もチラホラと聞かされることとなった。



あ~、煩わしい。
こんな日は一杯ひっかけていくかな~。



私は家へ向かう道とは逆の、
馴染みの店の方向へと足を向ける。









「やぁ、久しぶりだな。」



重い木製のドアを押し開けると、
気のいいマスターのいつもの挨拶。



「うん、ごめんね。 
 前に来た時のお代のこととか気になってたんだけど、
 ココ最近ちょっと忙しくってさ。」



私はいつもどおり、マスターの真ん前の席を陣取る。



「いや~、そんなことはいいんだよ。
 あれから来ないから、一体どうしてんだろうって気になってただけさ。
 いつものでいい??」

「あ、うん。 お願い。」



穏やかなマスターとの会話もこれでおしまい。
あとはゆっくりと、琥珀色の液体と語り合う時間。
これがいつもの私のスタイルだった。



必要以上に語りかけてこないマスター。
ギラギラせずに、薄暗くて暖かい、
ちょっとレトロなムードのあるこの店は、私のお気に入り。
心地よく癒される空間だ。







そんなゆったりとした空気の中、小一時間くらい時を過ごしただろうか。
ふと私の横に人の気配。
でも、私にはなんの関係もない。
顔を上げて見るだけの興味も湧かなかった。



「久しぶりだな。」



どこかで聞き覚えのある声。
それでも私は、自分のグラスから目を離す気はさらさらなかった。



「そうね。」



適当にそう答え、揺らめく琥珀色の液体を口元に運ぶ。



「自分以外には興味がないってことか。」



思わぬ反応にふと顔を上げ、その声の持ち主に目をやった。
あの時の大男だ。
一瞬前の私同様、私の方には一瞥もくれずに自分のグラスを眺めている。



「ハズレ。 私は自分にも興味ないわ。」

「・・・・・そう言われれば、そんな瞳をしてるな。」



二人、沈黙のままグラスを傾けあう不思議な時間。
でもなぜだか私の胸はザワザワと音をたて、
次第に呼吸すらまともにできなくなりつつあった。



「マスター、ありがと。 帰るわ。
 この間のお代も一緒に置いておくわね。」



そう言って数枚のお札をカウンターに置くと、
マスターが慌てて私を呼び止める。



「この間のお代はコイツが払ってくれたから、もういいよ。」



そう言ってマスターが、目の前の男を軽く指差す。
私は驚き、横に座った男を見た。
やっぱりグラスに目をやったまま、私の方を見ようともしない。



ムカつく。



「いいの。 この人に奢ってもらう理由なんてないから。
 取っておいて。」



少しイラついたようにそう言い捨てると、私はいつものように店を出て行く。



なんなの、あの男!!
なんだか知んないけど、無性にムカつく。
せっかく居心地のいい店を見つけたと思ったけど、
また新しい店を探さなきゃいけないかな・・・・・。



私は自分の家に向かいながら、
ムカついた気持ちを落ち着かせるために大きく深呼吸をした。







ちょっと暗いけど、今日は遅くなっちゃったから、
こっち通って帰ろう。



私は近道になる、川沿いの道を行くため土手を降りて行った。
橋の高架まで来た時、私はまたしても聞き覚えのある声に呼び止められることになる。



「よぉ、彼女。 久しぶりだね~。
 俺のこと、覚えてくれてる??」



暗闇の中から聞こえる声の方に視線をやると、
そこにはあの店で私に絡んできた男が、
ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべながら立っていた。



サイアク・・・・・。



アンタまで登場?
今日はいったい、なんて日なんだろう?
もういい加減にして欲しいわ。



私は無視を決め込み、黙って足を進めた。
ちょうど男の横を通りかかった時、私は近くに寄ってきた男に腕を掴まれる。



「なに?」



私は男に軽蔑の視線を送りながら、腕を振りほどこうとした。



「おぉ、今日は喋ってくれるんだね~。
 今日もまたシカトなのかと思ったよぉ~。」



薄気味悪いその男からは、強烈なほどのアルコールの匂いがする。
思ったよりも強く掴まれた腕がキリキリと痛み始めた。



ちょっとヤバいかな。



「悪いけど、アンタの相手する気なんてさらさらないの。
 この腕、放してくんない?」



私は抵抗をやめ、黙って男を睨み続けた。
男はそれでも腕の力を弱める気配がない



「つれないな~。 その冷たい態度がまたそそられるね~。
 今日はボディーガードのお兄ちゃんは連れてないの?
 ま、邪魔者はいらないけどね~。」



男が口を開くたび、アルコールの匂いが鼻につく。
だんだんと気分が悪くなり、腹が立ってきた。



ただでさえ今日は朝からロクなことがなかった。
体が疲れきってる上に、こんな輩まで相手しなきゃいけないなんて・・・・・。



男の顔を睨みつける。



「聞こえなかった?
 この汚い手を放せって言ってんのよ。」

「っんだとぉ~?! 
 女だと思って甘い顔してりゃ、ツケあがりやがって!!」



男が私に殴りかかったのを見て、
私は瞬時にそれをよけた。
そして離れざまに男の顔めがけて拳をとばしてやる。
その拳は思いっきり鼻の真ん中にヒットした。



喧嘩では誰にも負けたことがない。
大の男相手でも、それは変わらなかった。



ふん、大したことない男。



そう思いながら、血で真っ赤になった鼻を押さえる男を後にしようとしたその瞬間。
私は後ろから押し倒された。



「このアマぁ~~!!」



そう言った男に、もう一発お見舞いしてやろうと思った時、
男の手が私のブラウスにかかり、思いっきり引き剥がされた。
私の肌が冬の寒い空の下、露わになる。



私は慌てて胸を押さえ、横を向いた。



ハァハァハァ・・・・。



だんだん呼吸が荒くなる。
手足の先が痺れてきだした。
閉じた瞳の中にチカチカと閃光が走る。



ヤバい・・・・。



そう思う間もなく、意識が遠のいていく。



男がこれ幸いと私に馬乗りになり、再び衣服を剥ぎ始めた。
私は最後の力を振り絞り、周りに手を伸ばしてみる。
ふと、指の先に冷たい感触。
私はそれを手に取り、地面に叩きつけた。



ガラス瓶。



それが大きな音をたて一瞬男の気をそらした隙に、
私はようやく男の下から這い出ることができたのだ。



ハァハァハァ・・・・・。



手足の痺れはまだ続いている。
耳の奥で、キーンという金属音が鳴り響く。



「来るな!」



私は精一杯の力を振り絞って、警戒の言葉を男に浴びせかけた。



「そんな危ないもん、捨てなよぉ。
 なんもしないからさ~。」



酔って感覚のなくなった男は、ヘラヘラと笑いながら徐々に近づいてくる。
私は手に持ったガラス瓶を握り締めた。



ジリジリと縮まる二人の距離。
私の足は地面に張り付いたまま動かない。
あと3メートル・・・・・あと2メートル・・・・・1メートル・・・・・。



男が私の肩に手をかけそうになった瞬間、
私は自分の胸めがけ、ガラス瓶を思いっきり振り下ろした。



と・・・・・。



固く閉じた瞳を少しづつ開けてみると、
私の目の前に酔っ払いの血の気のひいた顔。
恐怖が色濃く浮き上がった表情。
唇を震わせ、ちょっとづつ私との距離をあけていく。



なに・・・・・??



「だから言っただろう。
 この女はお前の手には負えない女だって。」



その声に驚き、慌てて顔を上げてみると、
そこにはあの大男が・・・・・。
しっかり目の前の男を見据え、冷たい視線を送っていた。



彼の顔を見た瞬間力が抜け、手に持ったガラス瓶を放してみたが、
不思議なことに地面に落ちる音がしない。
ゆっくり視線を下ろしていくと、彼の手が血で真っ赤に染まっていた。
彼の大きな手はガラス瓶の切り口をしっかり捉えていたのだ。



ハァハァハァ・・・・・・。



どんどん息が荒くなる。
薄暗い高架下の景色が歪んで見える。



徐々に遠くなる意識の中、
高架の向こう側の空に、子供の頃見たと同じ顔した月が見えた気がした。



なんだ・・・・今日は隠れてたんじゃなかったの?
どっかに行っちゃえ・・・・・。



冬の冷たい空気の中、
少しだけ懐かしく暖かい気持ちが蘇る夜のこと・・・・・。






                      ~~ to be continue ~~



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