ここはF4のことが大好きな私たちの頭の中で、日々繰り広げられているF4ワールドを公開している ブログです。 よろしければ一緒にスーワールドへ、迷い込みませんか?

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『Desire』

...2009/08/11 07:24...


蒸し暑い真夏の夜。
窓から流れ込んでくる生ぬるい風に、濡れた髪を任せている私。
見上げた都会の空には、ほんの少しの星の煌めきも確かめることはできない。
そんな空をぼぅっと眺めていると、なぜだか胸を締め付けられるような気がした。








「ちゃんと乾かせよ。」



背後からそっと近づき、
自分の首にかけていたバスタオルの端で私の髪を乱暴に撫でる彼。



「ほっとけばそのうち乾くよ。」



素っ気なくそう答えた私の肩を掴み自分の方へ反転させると、
彼は首からはずしたバスタオルを頭の上にかぶせ、ガシガシとこすり出した。



「乾ききる前に風邪ひくだろ。
 喉弱いクセに・・・。
 もうちょっと自分を労わってやれ。」



タオルの間から見え隠れする彼の顔をマジマジと見つめる私。
私と同じように髪を濡らした彼は、とてもセクシーに見える。
タオルの上から感じる彼の指に、胸がドキンと高鳴った。



「自分でやるからいいよ。」



彼の大きな手から逃れるように背を向け、自分で頭を拭く。
すると背後からフゥ~っと小さな溜め息が聞こえ、
彼の足音が私から離れていくのがわかった。



まただ・・・・。



彼の溜め息は、いつも私にわけのわからない不安を残す。
私はその不安に耐えるように頭にかかったバスタオルをギュッと掴んだ。



最近の私はなんだか変だ。
時々わけもわからず泣きたくなったり、
大声で叫び出したくなるような衝動に襲われる。
その理由についていろいろと考えてみるのだが、
これだという理由は思い当たらない。



今までの私は、感情というものに振り回されることはなかった。
嬉しいことも悲しいことも感じない代わりに、
苦しいことも悲しいことも感じずにきたのだ。
それなのに・・・・・。



なんなんだろう、この気持ちは??
今、私の中で何が起こっているんだろう?



「おい、ビールでいいか?」



大きなタオルで作られた世界の中で自問を繰り返していた私は、
彼の声によって一気に引き戻される。



「うん・・・。」



私は自分の気持ちを隠すように、
タオルで身を包んだまま窓辺からそっと離れた。



キッチンの入り口に立ち、ゴソゴソと準備をする彼を眺める。
白いTシャツの袖から伸びる、
陽に焼けた長い腕が忙しそうに包丁を動かしていた。
いつも穏やかな憂いをしたためた瞳は真っ直ぐ手元へ向けられ、
そこには私のいる世界など存在しない。
冷蔵庫を開けるため不意に私の方へ向けられた彼の大きな背中に、
ギュッと胸を締め付けられる。



孝天・・・・。



思わず衝動的に伸ばした私の手がその背中に触れそうになった瞬間、
ビールを手にした彼が振り返った。



「うぁ・・・ビックリした・・!!
 何してんだ、そんなとこで。
 ここは狭いから、向こうで待ってろ。
 じき、持ってってやるから。」



一瞬驚いたような表情をした彼はすぐに笑みを浮かべ、
取り出したビール2本を私の方へ差し出した。
私はそんな彼の視線を受け止めることができずに、
瞳をそらしたままそれを受け取り、リビングへと退散する。



体に纏わりつくような蒸し暑さの中、
ベッドの前に膝を抱え座り込んでいると、
彼は手早く作った簡単なつまみを手に私の横へ移動してきた。
体温の届くところに彼が腰を下ろす。
腕が触れるか触れないかのその距離に、
私は意味のわからないもどかしさを感じていた。



「暑いな・・・。」



そう言いながら缶を開け、ビールを口にする彼の横顔を見る。
液体を流し込むたびに大きくうねるその喉元に、
またも触れたくなる衝動に襲われる。
そっと伸ばした指先を、彼の手が素早くキャッチした。



「どうした? 飲まないのか?」



不意に掴まれた手が、心臓のように脈打つ。



「飲むよ。」



彼の視線に捕らわれてドキドキする自分に戸惑いつつ、
わざと素っ気なく言い放つ私。



「飲むから放して。」



その真っ直ぐな視線から逃れるように、自分の手を引く。



「何かあったのか?」



繋がったまま離れない手の熱さに、鼓動の速度が増している。



「何もないってば。 放してよ。」



そう言っても放さない彼は、真っ直ぐに私を見つめていた。
いつも思うのだが、そんな時の彼の視線は痛いほど私の心に突き刺さる。
何もかも見透かされているようで怖くなるほどだ。



「何があったか言え。」

「何もないって言ってるじゃん。
 早く放してよ。 飲めないでしょ。」



私が目をそらせばそらすほど、強く握られる手のひら。



「お前、なんだか最近おかしいよな?」

「・・・何が? なんもおかしくなんかないよ。」

「何か俺に言いたいことがあるんじゃないか?」

「何かって何? なんも言いたいことなんてない。」



やっぱり孝天も気づいてたんだ。
勘の鋭いこの人が気づいてないわけないよね。



「嘘つけ。」

「嘘じゃないよ! 
 なんで孝天に嘘なんかつかなきゃなんないの!」

「じゃ、こっちを見ろ!」



珍しく荒げた彼の声に、私の息が一瞬止まった。
ゆっくりと顔を上げ、彼の方に目を向ける。
彼はさっきと同じように私を見つめていた。



「どうした? 何があった?」



優しく問いかける彼の瞳が私を追いつめていく。
私は崖っぷちに追い込まれたような恐怖を感じていた。



「何って・・・ホントになんにもないよ。
 ただ・・・・・。」

「ただ?」



体まで私の方へ向け、俯く私の顔を覗き込む孝天。
息のかかるその距離が、私の心を大きく揺さぶった。



「アンタと・・・アンタといるとおかしくなっちゃうんだよっ!!
 こうやって見つめられるとなんだか泣きたくなるし、
 背中を見せられるとすごく不安になる。
 自分でも何がなんだかわかんない!!
 アンタのせいだ!! みんなアンタが悪いんだよ!!」



心に溜まった言葉たちを吐きだすと、
結界が切れたように涙が止めどなく溢れ出してきた。
これが限界だと、強く掴まれた手をほどき、彼に背を向ける。
するとしばらく絶句していた孝天が口を開いた。



「お前、それって・・・・・。」

「何よ!!」

「俺のこと好きだって言ってるようなもんだぞ?」

「え・・・??」



思ってもいなかった言葉に、思わず振り返る私。
そんな私と目が合った瞬間、孝天は笑い出していた。



「何よ・・・何がそんなにおかしいのっ!!」

「こっちに来いよ。」



笑い過ぎて少し涙目になった彼が両腕を広げて私を待つ。



「イヤだ。」

「こっちに来いってば。」

「イヤだって言ってんでしょ!!」

「ったく・・・。」



そう言って溜息をついた孝天が再び私の手を掴み、
自分の方へ抱き寄せた。



「放してってば! 暑いでしょ!」

「嬉しいよ。」

「は? 何言って・・・私は一言もアンタを好きだなんて・・・」

「違う、そうじゃない。」

「・・・何が?」

「お前に感情が戻ってきたってことが嬉しいって言ってんだよ。」

「・・・・・??」



私には彼の言ってる意味がわからなかった。
それでも孝天は私をギュっと抱き締めたまま、話し続けた。



「俺が拾ってきた頃のお前には感情というものがなかったからな。
 あるとすれば、恐怖、悲しみ、憎しみ、嫌悪くらいなものだ。
 だがそれさえも心の奥底に閉じ込めて、
 何も感じないように怯えながら生きてた。
 それが今はこうやって自分の中に閉じ込めておけないほどの
 感情が湧き出てきたんだ。
 それが俺には一番嬉しい・・・。」

「・・・な・・何言ってんだか・・・。」

「いいんだ、今はよくわからなくても・・・。
 とりあえずこうやって思いを吐き出せばいい。
 そうやっているうちに、それが何なのか思い出すはずだ。
 失くしたものはもう戻らないかもしれないけど、
 忘れたものなら思い出せるだろ?
 俺が傍にいて手伝ってやる。
 なんでもいいから吐き出せ。」



強く抱かれながら、
私は彼の言う言葉の意味を必死に考えていた。
けれど、シャンプーの匂いがする柔らかい孝天の髪を頬に感じると、
心臓の辺りが詰まるような激しい感情に襲われ、何も考えられなくなる。
ただただ涙だけがその感情を伝えているような気がした。



「何がしたい? 何を見たい? 何が聞きたい? 
 どこに行きたい? 何が欲しい?
 なんでもいい。 思いつくままに言ってみろ。」



体を離し、私の目を真剣な面持ちで見つめる孝天。



何がしたい?
何が見たい?
何が聞きたい?
どこに行きたい?
何が欲しい?



そんなこと、考えたこともなかった。
どんなに求めても、どうせ失望するだけだったから・・・。
求めても得られないなら、最初っから考えない方がマシだった。
こんな私でも手に入れることができるのだろうか?
私の欲しいもの・・・・。



「求めたところで必ずしも手に入れられるワケじゃない。
 けどな、求めなければ絶対に手に入れることはできないんだ。
 俺の言ってる意味、わかるか?」



求める・・・この私が?
求めてもいいの? 欲しがってもいいの?
そうすれば欲しいものが手にはいるかもしれない??



「ホントに・・・?」

「ん?」

「ホントに言ってもいいの?」

「ああ、何でも言ってみろ。
 できるものなら、俺が全部揃えてお前の手の上に乗せてやる。」

「私のしたいこと・・・・。」



孝天は優しい瞳で私の言葉を待っている。
言ってみる? 言ってもいいのだろうか?



「・・・・孝天に触れたい・・・。」

「え・・・?」



驚いたような彼の顔。
でも一度開いた欲の扉はもう閉じることができなかった。



「孝天の顔が見たい。」

「・・・・・。」

「孝天の声が聞きたい。」

「ああ。」

「孝天の傍にいたい。 離れたくない。
 それから・・・それから・・・。」

「それから?」



最近ちゃんと見れなかった彼の瞳を真っ直ぐに見つめる。
すごく懐かしい気がした。



「孝天が欲しい・・・。」



そう言った瞬間、もう後戻りはできないという恐怖に襲われる。
でも胸の奥に詰まった何かがスッと溶けてなくなったような爽快感があった。



「よく言えたな。」



首の後ろに手を回し、私を引き寄せ抱き締める孝天。
私もそんな彼の背中に手を回し、彼の存在の重さを抱き締めた。
彼の肩に顔を埋めると狂おしいほどの想いが押し寄せてくる。
これが「好き」だという感情なのか・・・?



「孝天・・・・孝天・・・。」



彼の名前を呼べば呼ぶほど、込み上げてくる激しい気持ち。
もう涙だけでは思いの全てを吐き出せそうになかった。



「孝天・・・アンタが欲しい・・・。」



そう言ってしがみつく私を、
彼はありったけの力を込めて抱きしめた。



「おい・・・あんまり俺を煽るなよ。
 我慢できなくなるだろ。」

「・・・我慢? なんの我慢?」

「お前・・・マジで訊いてんのか?」

「うん、マジでわかんないから訊いてる。」

「ったく・・・。
 強がって爪を立てたり噛みついてばかりだけど、
 ホントは臆病で繊細なノラ猫を傷つけないように
 自分を抑えてるんだ。 気づけよw」



お互いの顔を見ようと離した体の隙間に、
生ぬるい風が吹き込んでくる。
彼の目が嬉しそうに微笑んでいた。



「ひょっとして・・・。」

「ん?」

「・・・孝天も私が欲しいの?」



真っ直ぐに彼を見つめながら問う私に、
彼は照れ臭そうな表情を見せる。



「お前は・・・、
 なんでそんなに直球なんだw」



そのほんのりと赤く染まった頬を指先でなぞる。



「我慢なんてしなくていいよ。
 孝天も私とおんなじだけ欲しがって。
 もっと私を求めて。」



するとそれまで柔らかく微笑んでいた顔が、真面目な顔に変わっていく。
そして私の髪を撫でながらゆっくりと頭を抱き寄せ、
唇が触れる距離まで近づけるとそこで止まった。



「俺の欲はお前以上かもしれないぞ?
 覚悟はできてるんだろうな?」

「・・・うん、いいよ。
 私は壊れたりなんかしないから・・・。」



二人の呼吸が交ざり、視線が絡み合う数秒間。
そう、私は壊れたりなんかしない。
私が壊れてしまうのは・・・・この人を失った時だけ・・・。








時間も忘れ、お互いを求めるだけ求め合った後、
深い眠りの淵に落ちようとしたその瞬間、
遠く孝天の声が聞こえた気がした。



「バカだな・・・。
 お前の欲しいものなら、俺たち二人が出逢った時から
 もうお前の腕の中にあっただろう?
 これ以上、俺にどうしろって言うんだ・・・。」



蒸し暑い真夏の夜。
感情の波に溺れた夜・・・。



                  ~END~






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むひょひょぉ~~
御馳走さまです

はぁ~ 妄想族には、嬉しい『暑朱~見舞い』でした

でも・・・ はぁとが、久し振りに ドキドキ

体温上昇 お顔が火照って、暑いぃ~(爆)
【2009/08/11 12:59】
URL | kona #NVLsD/wI[ 編集]

とろけそうです
妄想ワールド とろけそうです。

もうどうしましょ~!!

ありがとうございました。

ドキドキさせていただきました。
【2009/08/11 19:40】
URL | のんき #Ao2/Iifk[ 編集]

だぁ===
も、もう どぉ=しまひょ?
久しぶりすぎて 口から心臓出かけました。

ただ うんうん と頷くしかありませんでした。

yaoyaoさんありがとぅ!!
【2009/08/13 01:58】
URL | たみ #-[ 編集]

RE:『Desire』
亀レスにもほどがあるっちぅに・・・(滝汗;)。
申し訳ございません・・・・・。

>konaさま☆
『暑朱~見舞い』って・・・どんだけ放置プレーやねん・・・(汗;)。
それでも見捨てないていて下さってありがとうございます♪
また、kona姐を「うっひょ~~♪」と言わせるようなお話が書けたらいいな。

>のんきさま☆
妄想ワールドには限界がございませんゆえ、お気をつけあそばせw
快感に身を委ねてると、すぐに中毒症状が出てきますよ。
でも、それが楽しいんですけどね~(笑)。

>たみさま☆
最近はたみちゃんの方がドキドキときめくお話書いてんじゃないっすか~?
ワタシもここんとこ、ときめきが足りませんので、またお邪魔させて頂きますね。
楽しみにしております。
【2010/04/04 23:28】
URL | yaoyao #-[ 編集]




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